気になる産休中のお給料

産休中のお給料は?

「産前産後休業」が妊娠中の女性の権利であることは良く分かったと思いますが、働く女性にとって産休中に一番気になるのは、「産休中のお給料はどうなるの?」という疑問でしょう。出産にも、その後の子育てにもお金がかかります。誰もが不安に思うことでしょう。 産休中のお給料は?

産休中のお給料

実は、「産休」自体は「労働基準法」で定められた労働者の権利ですが、その期間の賃金の支払いについては「労働基準法」に規定がありません。「労働基準法」の原則スタンスは、「Nowork,Nopay」となっており、仕事をしていない期間についての給料は、支払わなくて良いということになっているのです。そのため、産休中の賃金に関しては、会社の就業規則や賃金支払い規則によりますが、殆どの場合は無給となることが多いようです。しかし、会社で社会保険に加入している場合、健康保険からの手当てを受け取ることができるのです。手当には2種類あり、「出産育児一時金」と「出産手当金」となります。

出産育児一時金とは?

「出産育児一時金」とは、健康保険に加入している人で、妊娠85日以上の赤ちゃんを分娩(死産を含む)した人に支給される手当となります。子供1人あたり42万円の受給となり、多胎(双子や三つ子)の場合は、人数×42万円の額を受給することができます。ただし、これは産科医療補償制度のある病院や医療機関等で出産した場合の金額で、それ以外の場合は、支給額は39万円になります。手続きとしては、「直接支払制度」の場合、産院から直接支払制度に関する説明を受け同意書に署名をします。「受取代理制度」の場合、妊娠期間中に加入している健康保険へ必要書類を提出します。また、「産後申請方式」の場合、産後に手続きを行い、退院後加入している健康保険へ必要書類を提出します。申請後、健康保険から病院へ直接お金が支払われます。

出産手当金とは?

出産手当金」とは、出産のため労働できなかった日ごとに支払われる手当となります。健康保険に加入していて、かつ産休中も健康保険料を払っていれば出産手当金をもらうことが出来ます。支給額は、産休前にもらっていた日給の3分の2×産休の日数分です。これは、出産日が予定よりも遅れた場合でも、その間は支給されます。手続きとしては、産休に入る前に勤務先または勤務先を管轄する協会けんぽや保険組合で「健康保険出産手当金支給申請書」入手して記入します。出産後、病院で担当医に記入してもらいます。その後、産後57日以降に勤務先で記入してもらい、勤務先の健康保険担当者または協会けんぽ、健保組合窓口などに提出します。申請してから、約1~2ヶ月後に口座に振り込まれます。