妊娠中の看護師の働き方

看護師の妊娠時の働き方

妊娠が分かった後も、仕事を続けたいと考えている看護師は少なくありません。とくに妊娠初期は、お腹も目立たず、妊娠していることを忘れてしまいそう。しかし、お腹の中では赤ちゃんが日々育っているのです。妊娠中の働き方について、気を付けるポイントや、いつまで働いても大丈夫なのかなど、ご紹介したいと思います。 看護師の妊娠時の働き方

妊娠初期に気を付けるべき4つのポイント!

赤ちゃんを守るのに遠ざけるべきものは大きく4つあります。
・タバコ
・アルコール
・ドラッグ
・放射線
タバコやアルコール、ドラッグなどは、一般の妊婦さんでも気を付けていることですが、看護師の仕事をしている人にとくに気を付けてもらいたいのは、「放射線」です。仕事中に、不用意に放射線を浴びてしまわないように気を付けましょう。医療の発達がめまぐるしい現代、中規模の病院でも核医学治療の施設があるところが多くあります。普段から放射線防護エプロンを着けて仕事をしていることと思いますが、妊娠中はとくに気を付けるようにしてください。

妊娠中期からはこまめに休憩をとる

妊娠中期(妊娠16~28週、5~7ヵ月)になると、一般的に「安定期」と言われます。しかし、看護師の仕事をしている人は、立ち仕事や心労も多いので、事務などの仕事をしている人よりも切迫早産や妊娠性高血圧症候群になりやすいので、気を付けるようにしなくてはなりません。産休前に診断書が出て休職する人も少なくありません。この時期は、看護記録を書くときなど、こまめに椅子に座る習慣をつけましょう。休憩時間には横になり足を揚げたりしてシムス位で休むといいでしょう。たとえ30分でも横になると、休憩後の仕事が楽になります。横になるスペースがないようならば、師長に許可を取って、空いているベッドや診察台などで少しでも横になるように心がけましょう。
また、勤務している病院内に産婦人科があるようならば、お腹の張りや「なにかおかしいな」と思ったら、すぐに受診してもらうようにしましょう。少しでもおかしいと思うような予兆があれば、気軽に受診してもらえるのは看護師の利点ですね。積極的に利用しましょう。

腰痛防止は切迫流産の予防にもなります

点滴管理やバイタルチェックなど、一般の看護業務は通常通りにこなしても大丈夫ですが、外科病棟や老人病棟などでの体位交換やストレッチャーからの移動などは、注意が必要です。これらの業務を行う場合、腹圧をかけないように足を広めに前後や左右に大きく開き、安定感を出すように気をつけましょう。
もともと腰痛がなくても、妊娠後期になると、仙骨周辺の仙腸関節が緩むので、早めに骨盤ベルトを着用するといいでしょう。骨盤ベルトは腰痛だけでなく、切迫早産の予防にもなるのです。また、重たいものや高い位置にあるものを取る場合などには、他の看護師を頼るようにしましょう。転倒など十分気を付けてください。
労働基準法では、妊娠9ヶ月となる、妊娠32週から原則産休となります。しかし、体調がすぐれない場合などは、有給などを使って、早くからお休みをするといいでしょう。